研究職への転職で心得ておきたい4つのポイント

研究職への転職で心得ておきたい4つのポイント

理系の方や、修士・博士といった学位を持った方で研究職を希望される方は多数いらっしゃると思います。中には一度、研究の世界から離れてしまうと二度と戻れない、という風に考えてらっしゃる方も多いようです。しかし、これは大きな間違いです。

一度研究の道を離れても、再度研究職へもどる方法は、意外と多くあります。研究職を志望する方に覚えておいていただきたいこと、そしてほかの仕事から研究職へ戻るためにはどうしたらいいのか、ご説明いたします。

1. 研究職を志望するということ

研究職を志望するということ

特に大学院を出られた方など高学歴の方、理系の方には、研究職を志望されている方は多いのではないでしょうか。

一言で「研究職」とはいっても、その内容は様々です。現在の業務分野で、より専門的な研究的な業務に携わりたいのか、対象は何でもよくて「研究」という業務に携わりたいのか、多くの場合前者なのではないでしょうか。

 

希望通りの職を探すのは難しい

「研究職」ではやはり「何かの専門家」であることが求められます。一つの事象について深く掘り下げていくという業態であるため、業務範囲が非常に狭くなりがちです。求める専門分野に完全に一致する職を探すのは非常に難しいことだと思って間違いありません。

しかし、研究を行ううえでの手法、論理的に考えることや、新規性はなんなのか(=何が新しいことなのか)に気づく力、必要な知識をきちんと蓄積していく力を身に着けることで、どのような分野であっても研究者として生きていくことが可能となります。

 

2. 企業の研究職と公的機関の研究職

企業と公的機関

研究職というと、まず思い浮かべるのは大学教授ではないでしょうか。しかし、研究職があるのは大学ばかりではありません。企業や都道府県にも研究所はありますし、研究所を持たなくても、研究を専門に行なう部署を抱える企業は多いものです。

研究職への転職を志す場合には、企業の研究職と公的機関、大学や公立の研究機関の研究職ではまったく意味合いが異なることに気を付けてください。

 

企業の研究職

企業での研究職では、研究の内容や特許件数や論文の本数などに厳しいノルマが定められていることもありますし、研究の方向性についても「企業にとって利益になる」ことが大善となります。

しかし研究結果が、製品となって最終的には世の中に出ていく、実際に役に立っていくという楽しさがあります。

 

公的機関の研究職

一方で、公的機関の研究職、特に都道府県の研究所、試験所などに属する場合は、特許件数や論文本数についてはそれほどうるさくない場合もあります。

所属によってはある程度制限なく、自分で思うように研究ができるでしょう。しかし、予算や人員に制限がありますし、技術の普及活動や指導など、研究とは直接関係のない業務に忙殺される可能性もあります。

 

3. 安易にポスドクという選択をしない

ポスドクという選択をしない

これから大学院へ進学しようという方にぜひ覚えておいてほしいことがあります。それは「ポスドクという選択はしない」ということです。

1990年代に文部省の指導で大学院の定員増加と修士・博士の学位取得者の増加計画が実施され、実際に修士や博士といった学位を持つ方が増えました。一方でその受け皿となる雇用の場は少なく、期限付きの博士研究員(ポストドクター)、いわゆるポスドクとして研究生活を続ける方が数多くいらっしゃいます。

 

一般的な契約社員と同程度の待遇

「期限付きの研究員」は、平均年収は300万円程度といわれ、健康保険がない、通勤手当がないといった場合も多く見られます。一般的な契約社員と同程度の待遇と考えてさしつかえないでしょう。

本来は、ポスドクとして研究経験を積んだ後、マネージャとして研究室を運営したり、というのがキャリアパスとなるはずですが、学位取得者の数が増えたからといって研究室や研究所の数は増えたわけではありません。

このため、任期付きのまま30代、40代と年齢を重ねた高齢ポスドクが深刻な問題となっています。民間企業でも研究職はありますし、一度、研究の現場を離れても、研究職として再度働く道は数多くあります。博士課程を修了された方はできるだけ「ポスドク研究員」という選択をしないことをお勧めします。

 

4. 研究の道へ戻るには

研究の道へ戻るには

とはいえ、一度、研究の道を離れると二度と戻れないのではないか。そんな懸念を頂いている方も多くいらっしゃいます。特に大学進学後、ポスドクのような形で民間ではなく公的な研究所などに勤めた方にその傾向が強いように感じます。しかし、これは大きな間違いです。たとえば、製造業であっても、大手企業であれば、研究的業務は存在しています。医薬の業界はもちろん、自動車や電気電子でも同様です。

また、近年では大学の教員として、きちんとした実務経験を持つ方を募集する例もあり、一度研究の道を離れたからといって、二度と研究職に戻れない、というわけではないのです。特に大学教授の場合、教員として学生を指導していく、という業務が含まれますから、研究や専門分野に対する熱意だけではなく、指導力、プレゼンテーション能力、さらにはマネージメント能力などが求められます。

 

まとめ

まとめ

「研究職」はあこがれの職業のように聞こえるかもしれません。視野を広げれば、意外と近くにも研究職の求人は存在しています。研究の現場で、働いていくことを希望される方は、どうしても職種を「研究」にしぼり、その内容も「自分の専門分野」にしぼりがちです。しかし、これではなかなか望む求人に出会えません。視野を広く持って、転職活動をしてみてくださいね。

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