母子生活支援施設で働く保育士の仕事内容と役割とは?

母子生活支援施設で働く保育士の仕事内容と役割とは?

保育士は保育園で働く、といったイメージの強い保育士の転職先ですが、保育園の他にも保育士が活躍している職場はたくさんあります。今回「母子生活支援施設」で活躍する保育士について、仕事内容・施設での役割・求人についてご紹介していきたいと思います。

現在、次の転職先で悩んでいる保育士の方々の選択肢の1つとなれば幸いです。

 

1.母子生活支援施設とは

母子生活支援施設 説明

母子生活支援施設とは、配偶者のいない女性またはそれと同じ状況にある女性の育児義務のある子どもを入所させ、その親子の保護とともに自立に向けての生活支援を行う施設です。退所後も相談やその他の援助を行います。

1998年の児童福祉法改正時に名称が「母子寮」から「母子生活支援施設」に変わりました。また、母子寮の目的は「保護する」でしたが、母子生活支援施設は「保護して生活を支援する」という目的に改正されました。

 

入所できるのは子どもが18歳になるまで

母子生活支援施設に入所できるのは、18歳未満の子どもを養育している配偶者なしの女性・離婚届提出できないなどの事情があり母子家庭と同じ状況にある女性のみが子どもと共に入所可能です。

基本的には18歳未満までとの定めがありますが、特別な事情がありそれが認められれば満20歳になるまで利用可能といった例外もあります

 

DVにより施設に入所する人が多い

ドメスティック・バイオレンス(DV)を受けた人が一時護される人数が1番多い施設が母子生活支援施設です。ですので母子生活支援施設は、DV被害者の保護・自立支援を図るために重要な機関となっています。

 

母子生活支援施設の機能について

全国母子生活支援施設協議会で定められた、施設で生活をする親子に対しての母子生活支援施設のあり方は以下の通りです。

  • 癒しを得ることができる生活環境の提供
  • 生活相談や日常的なストレスへの対応
  • 生活支援と生活スキルの習得・向上支援
  • 子育て支援と子どもに対する支援
  • 健康を維持するための支援
  • 就労支援
  • 危機対応
  • アフターケア

また、施設には入所していない地域の1人親家庭に対しては、地域支援・子育て支援・危機対応・相談機能(電話相談含)を行っています。

 

2.母子生活支援施設の人員配置とサービスとは

母子生活支援施設 サービス

母子世帯が母子生活支援施設に入居してくる理由は、DV・病気・怪我・生活に困窮していて養育が困難など人により様々です。ですので母親とその子どもの年齢に開きがあり、施設には10代~60代と幅広い年齢の人間が入居しています。

入居者の事情は様々ですので、施設は入居者それぞれのニーズに合ったサービスを提供する必要があります。母子生活支援施設が行うサービスをご紹介いたします。

 

母子生活支援施設の人員配置

母子生活支援施設では様々な支援を行わなければいけないため、施設にとって必要な知識や資格を持った専門家の人員配置は必須です。定員20世帯の場合の人員配置を一例として確認しましょう。

  • 施設長
  • 母子支援員
  • 少年指導員兼事務員
  • 保育士
  • 調理員など
  • 嘱託医

この配置は「児童福祉施設最低基準」によるものであり、職員数は全て1名です。ただし、加算事業を行う母子生活支援施設は職員数が異なる場合があります。

 

いつでも相談できるサービスを提供

先ほどご紹介したように、母子生活支援施設には様々な専門性を持つ職員が働いています。仕事・育児・家族関係・将来について悩んだときなどは、いつでも職員が相談に乗ってくれます。施設によりますが、休日・夜間でも相談可能な場合もあります。

もし、職員では解決できないような内容の場合は、専門の機関に取り次ぐことも可能です。

 

保育サービスを提供

保育所に入所できない子どもは、母子生活支援施設内の保育室で保育士が預かるサービスを展開しています。また、普段保育園に通っている子どもについても、母親の病気・残業などで子どもをみる人がいない際は時間外保育を行います。

母子生活支援施設の中には、認可保育園に準じた保育を行う施設もあります。

 

自立に向けた計画を作成するサービスを提供

入所者は、退所(自立)に向けて頑張らなければなりません。退所後に安定した生活を送っていくために、母子生活支援施設では利用者と一緒に自立支援計画を作り、支援します。

 

3.母子生活支援施設での保育士の仕事内容とは

母子生活支援施設 仕事内容

母子生活支援施設では保育サービスを提供していることもあり、人員配置には保育士が必須となっています。もし保育士が母子生活支援施設で働いた場合、施設での仕事内容はどういったものなのかをご紹介いたします。

 

施設では母子指導員という肩書きで保育する

保育士資格を持った保育士が働くとなると、母子生活支援施設では保育士という肩書きで働かず、母子指導員という肩書きで働くことになります。肩書きこそ変われど、その仕事内容は子どもの保育をメインとしています。

 

早朝や深夜に保育をする場合もある

母親が早朝や夜間に仕事に出なければいけない場合は、それに合わせて保育をする必要があります。母子生活支援施設によりますが、夜勤をしなくてはならない場合もあります。入りたい施設がどんな勤務体制をとっているか事前に確認する必要があるでしょう。

 

保育の仕事以外もしなくてはならない

メインの仕事は子どもの保育ですが、母子生活支援施設では保育以外の仕事もしなくてはいけません。保育以外の主な仕事は以下の通りです。

  • 生活相談や就労相談・支援など
  • 退所後のアフターケア
  • 日々の生活援助

保育士が母子生活支援施設で働く場合、社会福祉士のような役割も担うことになります。

 

社会福祉士資格の取得が理想

母子生活支援施設の母子指導員(保育士)は、入所者の様々な悩みに答えなければならないので、社会福祉士の資格をとることが理想です。

社会福祉士とは、日常生活を送るにあたり支障がある人の福祉に関しての相談に対して助言・指導・援助を行う専門職のことです。この資格を取得すれば、より質の良いサポートをすることができるでしょう。

 

4.母子生活支援施設での保育士の役割とは

母子生活支援施設 役割

 母子生活支援施設で求められる保育士の役割は、一般的な保育園で求められる保育士像と少し違います。母子生活支援施設で働きたい場合、保育士は一体どのような役割を求められているか理解しておく必要があるでしょう。早速確認してみましょう!

 

母親のよき相談相手になること

保育園でも保護者から子どもに関する相談を受けますが、母子生活支援施設で生活する保護者はみんなシングルマザーであるため、保育園とでは比にならないくらい相談を受けます。また、その相談内容もヘビーなものが多いです。

福祉的観点からの助言をしてあげることも必要ですが、相談してくれる母親の気持ちに寄り添って心で話しを聞いてあげることも必要です。入居者は不安がたくさんありますから、母親の心のよりどころになってあげましょう。

 

家事を一緒にしてあげること

入居者の中には、掃除・洗濯・料理などの家事が全くできない人がいます。そのような人に家事をできるようになってもらうため、一緒に家事をすることで生活能力を身に着けていってもらいます。母子生活支援施設で働く保育士は、母親の母親のような存在になることもあります。

 

子どもの生活・学習指導をしてあげること

母子生活支援施設で働く保育士は、学校から帰ってきた比較的年齢が高い子ども達の生活指導や学習指導をしてあげる必要があります。保育園で働いていると小さい子どもしか相手にしませんが、母子生活支援施設には18歳までの子どもがいます。

年齢が高くなるにつれて心を開いてくれない子どももいますが、そこは頑張って信頼関係を築き、なんでも話せる良き相談相手になることが求められます。

 

5.母子生活支援施設の保育士求人とは

母子生活支援施設 求人

母子生活支援施設は全国に272施設あり、4,056世帯が施設で生活を営んでいます。そこで勤務する職員数は約2,000人程度であり、1施設あたりの平均職員数は9~10人程度です。

その中に保育士は何人働いているのでしょうか。また、母子生活支援施設は保育士求人をどれほど出しているのでしょうか。早速、母子生活支援施設の保育士求人について確認していきましょう。

 

公的施設は入れ替わりが少ない

母子生活支援施設の運営形態は「公設公営」「公設民営」が6割。「民設民営」が4割です。公的機関が運営している施設は公務員と同じような扱いのため待遇がよく、また、母子生活支援施設での仕事にやりがいを感じる人が多いため、1度入職すると辞める人が少ないです。

また、公務員と同じような扱いのため給与が高いです。保育士の給与は一般的に低めに設定されているため、保育の仕事で高い給与が貰えるのは希少でしょう。

 

民間施設は比較的求人がある

公的施設はなかなか求人が出ないため就職しずらいです。民間が運営する施設だと公的施設と比べて求人が出やすいのが特徴です。ですが、公的施設と比べた時どうしても待遇が悪くなってしまうのは否めません。

民間施設の初任給はだいたい17万円~20万円程度です。一般的な保育園と比べれば高い給与となっているので、公的施設と比べたら悪く見えるだけで特別待遇が悪いというわけではありません。

 

求人を見つけるためのポイント

求人を探すポイントとしては、常に求人情報にアンテナを張ることです。まずは求人サイトに登録することから初めてみましょう。当然ですが、頻繁に求人情報を見たほうが母子生活支援施設の求人に出会える確率がアップします。

公的施設の求人は出づらいとご紹介しましたが、結局はタイミングもあると思います。ですので初めから公的施設の求人を探すことを諦めず、公的施設・民間施設の両方の求人を探しましょう。タイミングが良ければ良い求人に出会うことができるかもしれません。

 

まとめ

保育士が活躍できる職場の1つである「母子生活支援施設」についてご紹介しましたが、施設の特徴や仕事内容を理解していただけたでしょうか。母子生活支援施設で働くと、普通の保育園ではできない経験をすることができますし、価値観も広がります

また、待遇も良くやりがいを感じることができる職場ですので保育士の転職にはとてもオススメできる施設と言えるでしょう。母子生活支援施設が気になった方は是非チャレンジしてみてください。

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