派遣アルバイトをする際に知っておきたい労働法

派遣アルバイトをする際に知っておきたい労働法

正社員や契約社員、アルバイト、派遣社員、派遣アルバイト、パートなど、様々な働き方が選べる現在では、それぞれの働き方や雇用形態によって、働き方のルールを定めた法律も異なってきます。

そのため、自分が働きたいと思っている雇用形態については、就業する前に1度しっかりその雇用形態に関わる法律について、確認しておく必要があります。確認せずに始めてしまうと、支払わなければならない給与が支払われていなかったり、法律上働いてはいけない職場で働いていた、といったように、自分自信が損をしたり、知らないうちに法律を犯していたりすることもあります。

就職や転職をする際には、自分の仕事にまつわる法律を確認しておくことは必須です。ここでは、平成24年10月1日に改正された労働者派遣法を元に、派遣アルバイトをする際に知っておきたい法律をご紹介します。

派遣アルバイトを始めようと考えている方や、現在派遣アルバイトを行っている方などは参考にしてみてください。

また、派遣には大きく3つの種類(一般労働派遣、特定労働派遣、紹介予定派遣)に分類され、派遣アルバイトは、一般労働者派遣、または紹介予定派遣に含まれます。法律を知る前に、それぞれの違いについても理解しておく必要があります。詳しくは「派遣の3種類とは?一般・特定・紹介予定派遣について」を参考にしてみてください。

 

1.派遣アルバイトの契約時に注意しておきたい労働法

派遣アルバイトの契約時に注意

派遣アルバイトは、他のアルバイトと比較して就業しやすい傾向にあり、派遣アルバイトを始めようとしている人の中には、派遣だし、アルバイトだし、と何も深く考えずに契約書にサインをしてしまう人がいます。ですが、これはとても危険です。何か不都合が起こった際に、契約書にあなたのサインがあれば、あなたは契約書の中身を承知したということになります。

 

 

派遣アルバイトの契約時に労働条件の確認が行われたか

通常、労働法では、会社(雇用主)は労働者に対して契約を結ぶ際に、労働条件の確認を行うことが定められています。これは、派遣アルバイトに対しても同様です。そのため、自分がやりたいと思っていた仕事ではない仕事先に派遣されたり、契約時に聞いていなかった仕事先に派遣されたり、契約時にどんな仕事をするのか言われなかった場合などには、労働者はその仕事を拒否することができます。

求人表などに仕事内容が記載されている場合は、その求人表を保管しておくようにしましょう。また、面接時や契約時には、しっかり仕事内容を確認するようにしましょう。

 

無期限の派遣期間は違法

派遣アルバイトは、特定の専門的な職種を除いて、派遣期間に制限があり、原則3年までと定められています。そのため、派遣アルバイトとして、同じ職場で継続して3年以上働いている場合は、法律に違反している可能性があります。

 

日雇い派遣アルバイトは原則禁止

平成24年10月1日より、労働者派遣法改正法が施行され、日雇い派遣と呼ばれる派遣は、原則禁止となりました。禁止とされたのは、派遣会社との労働契約が30以内の派遣で、31日以上であれば日雇い派遣アルバイトとして働くことができます。

 

学生は日雇い派遣アルバイトで働ける?!

契約期間が30日以内の日雇い派遣は基本的にNGですが、ある一定の条件を満たしている人は、契約期間が30日以内であっても日雇い派遣アルバイトとして働くことができます。日雇い派遣アルバイトができる人は以下の人になります。

  • 60歳以上の方
  • 学生(雇用保険の適用を受けない場合)
  • 年収500万円以上の方(副業)
  • 世帯収入が500万円以上で主たる生計者でない方

上記の条件が定められた結果、学生の日雇いバイト(特に大学生)が増え、学生の日雇いアルバイトのトラブルも増えていますので、日雇い派遣アルバイトを行う際には注意が必要です。学生のアルバイトトラブルに関しては「学生必見!大学生アルバイトのトラブル9つと対処法とは?」を参考にしてみてください。

また、以下の業務であれば、年齢や収入額に関係なく、日雇派遣のアルバイトを行うことができます。

 

指令4条

  • ソフトウェア開発
  • 機械設計
  • 事務用機器操作
  • 通訳、翻訳、速記
  • 秘書
  • ファイリング
  • 調査
  • 財務処理
  • 取引文書作成
  • デモンストレーション
  • 添乗
  • 受付・案内
  • 研究開発
  • 事業の実施体制の企画、立案
  • 書籍等の制作・編集
  • 広告デザイン
  • OAインストラクション
  • セールスエンジニアの営業、金融商品の営業

政令5条

  • 放送機器操作
  • 放送番組等の制作
  • 建築物清掃
  • 建築設備運転
  • 駐車場管理
  • インテリアコーディネータ
  • アナウンサー
  • テレマーケティングの営業
  • 放送番組等における大道具・小道具
  • 水道施設などの設備運転

日雇い派遣アルバイトを行う際には、上記のことを注意し、しっかり確認してから始めましょう。

 

マージン率の情報開示をしているか

派遣として働く場合には、まず派遣会社に登録し、派遣会社からお給料をもらうというのが一般的です。派遣会社は、派遣先からもらった給与から派遣会社が社会保険料やキャリアアップのための派遣元負担費(研修や福利厚生など)を引いいた分の金額を労働者に給与として支払っています。

そして、一般的に派遣先から派遣会社が受け取る派遣料金に占める、派遣労働者に支払う賃金の差額の割合をマージン率と呼んでいます。マージン率は、低ければいいというわけではなく、マージン率に値するサービスや手当などを派遣会社が行なっているかというところがポイントになっています。

2012 年10月より、派遣会社にはマージン率の情報開示が義務付けらえていますので、派遣アルバイトに登録する際には確認しておきましょう。

 

2.派遣アルバイトの給与に関して注意しておきたい労働法

.派遣アルバイトの給与に関して注意

派遣アルバイトでよくトラブルになるのが給与に関するトラブルです。給与に関しては、特に注意深く確認しておくことが大切です。

 

派遣アルバイトの最低賃金(地域最低賃金)は派遣先が適用される

派遣アルバイトだけでなく、どの雇用形態においても言えることですが、「最低賃金」についての知識は必ず持っておくようにしましょう。

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。(引用:厚生労働省)

つまり、最低賃金を下回っている場合は違法となります。最低賃金は、地域によって変わってきますので、しっかり確認しておきましょう。

ここで、必ず確認しておきたいことは、派遣アルバイトの場合は、派遣会社(派遣元)の最低賃金ではなく、派遣先の最低賃金が適用されるということです。そのため、派遣アルバイトとして働く際には、派遣先の最低賃金を都度確認しておくようにしましょう。

 

派遣アルバイトにも産業最低賃金が適用される

最低賃金には、もう一つ「産業最低賃金」というものがあります。

産業最低賃金とは、特定の産業について設定されている最低賃金のことです。(引用:厚生労働省)

つまり、派遣先が特定の産業として国に定められている場合、その派遣先のある地域の最低賃金と、産業最低賃金の2つの最低賃金に当てはまることになります。この場合は、より高い最低賃金が適用となります。

例)〇〇工場の派遣アルバイトの場合

  • 〇〇工場のある地域の最低賃金:850円
  • 〇〇工場の産業足低賃金:900円

上記の場合、派遣アルバイト(労働者)に支払われる賃金は900円以上でなければなりません。

 

派遣アルバイトでも有給休暇の取得が認められている

勘違いされる方が多いのが派遣アルバイトの有給休暇についてです。派遣だから有給休暇なんてもらえないのでは。と考える人もいますが、決してそんなことはありません。派遣アルバイトでも以下の条件を満たせば、有給休暇が適用されるよう労働基準法第30条で定められています

  • 派遣アルバイトに登録してから半年が過ぎている
  • 出勤率(全出勤日に対する実際の出勤日の割合)が8割以上

上記の条件を2 つとも満たしているようであれば、派遣アルバイトでも有給がもらえます。ただし、有給休暇には有効期限があり、付与された日から2年間になっています。

また、有給休暇は1ヵ月に取得できる日数が決められていません。つまり、労働者の自由になっており、そう言ったルールを会社が定めている場合は違法になりますので、お近くの労基署に相談しましょう。

 

4.知らないうちに違法派遣アルバイトを行っているかも?

 

知らないうちに違法派遣アルバイト

派遣アルバイトといっても、どんな仕事でも派遣アルバイトとしてできるわけではありません。派遣アルバイトとして働く際には、自分が派遣アルバイトとして働こうとしている職種が、派遣アルバイトとして働いて良いのか、確かめておく必要があります。何かトラブルが発生した際に、知らなかったでは済まないのです。

 

労働者派遣法で禁止されている職種・業種

労働者派遣法では、以下の職種、職業の労働者派遣が禁止されています。

  • 港湾運送業務
  • 建設業務
  • 警備業務
  • 医療関係業務
  • いわゆる「士」の業務(弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士 等)
  • 人事労務管理関係のうち、派遣先において団体交渉又は労働基準法に規定する協定の締結等のための労使協議の際に使用者側の直接当事者として行う業務

ほとんどないとは思いますが、派遣先が上記に当てはまる業務を行っている場合、一度確認しておきましょう。

 

派遣先の取引企業への出向は違法

派遣労働者が派遣先の取引先へ出向することを「二重派遣」と言います。「二重派遣」は法律で禁止されているため、行っていた場合は違法となり、法律で罰せられます。

まとめ:労働法の確認は必須!自分の身は自分で守ろう

派遣アルバイトだけでなく、どんな職種、職業においても、労働法の確認は必須です。労働法は、基本的に労働者を守るための法律ですので、労働者は確認しておくことで、自分の権利と身を守ることができます。

反対に確認していなかったがために、派遣アルバイトとしてしてはいけない業務をさせられていたり、違法なことに関わっている可能性もあるのです。

また、労働法は随時改正されますので、常に意識して確認するようにしましょう。

 

関連ページ

正社員から派遣へ転職するメリット・デメリット

正社員から派遣へ転職するメリット・デメリット

正社員から派遣に転職するメリットというのは一見すると薄いように見えますが、決してそのようなことは […]

続きを見る
派遣の3種類とは?一般・特定・紹介予定派遣について

派遣の3種類とは?一般・特定・紹介予定派遣について

近年、新たな働き方として、派遣への転職を考えている人が増えています。一般的な派遣のイメージといえば […]

続きを見る
正社員が派遣社員への転職を決意した時の理由

正社員が派遣社員への転職を決意した時の理由

正社員=終身雇用というルールがすでに崩壊した現代の日本では、従来の正社員という働き方にこだわるこ […]

続きを見る
紹介予定派遣を利用して転職するために知りたい4つのポイント

紹介予定派遣を利用して転職するために知りたい4つのポイント

転職には、悩みが尽きることはありません。中でも、「転職先がどんな企業なのか」という事は一番気にな […]

続きを見る
特定労働者派遣への転職メリット・デメリットと転職注意点

特定労働者派遣への転職メリット・デメリットと転職注意点

「特定労働者派遣」という働き方はご存知でしょうか?主にWEB系・ネットワーク系のエンジニアや、工 […]

続きを見る
転職者が派遣専用の求人サイトを選ぶ上で知りたい3つのポイント

転職者が派遣専用の求人サイトを選ぶ上で知りたい3つのポイント

生活や環境の変化をきっかけに、転職を考え始めるという方も多いでしょう。中には、正社員ではなく「派 […]

続きを見る
派遣スタッフへの転職メリット・デメリットと転職注意点

派遣スタッフへの転職メリット・デメリットと転職注意点

転職をして派遣会社に登録をする場合、派遣で働くことの長所(メリット)と短所(デメリット)を理解し […]

続きを見る
知らないと損する!?アルバイトと派遣の違い8つと雇用形態を選ぶ際のポイント

知らないと損する!?アルバイトと派遣の違い8つと雇用形態を選ぶ際のポイント

仕事を探してみると、働き方は派遣社員とアルバイトの2種類あると思います。言葉としては理解していても […]

続きを見る
知らないと損する!?アルバイトと派遣の違い8つと雇用形態を選ぶ際のポイント知らないと損する!?アルバイトと派遣の違い8つと雇用形態を選ぶ際のポイント

派遣社員転職サイト最新口コミ

最新の口コミ

転職サイトランキング

転職エージェントランキング 転職サイトランキング

中高年の転職サイトランキング 女性の転職サイトランキング

第二新卒転職サイトランキング IT・Web・エンジニア転職サイト

看護師転職サイトランキング 薬剤師転職サイトランキング

保育士転職サイト 介護士・介護職転職サイト