厚生労働省が高額がん治療薬「オプジーボ」の緊急的な薬価改定を提案

厚生労働省が高額がん治療薬「オプジーボ」の緊急的な薬価改定を提案

2016年8月24日に開催された中央社会保険医療協議会・薬価専門部会において、厚生労働省が高額ながん治療薬である「オプジーポ」の薬価改定を提案しました。

通常、薬価改定は決められた時期以外での改定は行わず、改定をしたい場合は次回の薬価改定まで待つのが基本的な流れですが今回は、次回の薬価改定を待たずに見直すという変則的な提案でした。

 

緊急的な薬価改定の理由について

次回の薬価改定を待たずに提案した理由は、オプジーポなど高額な抗がん剤の薬価収載が相次ぎ、その価格が高すぎるために医療費が押し上げられているといった理由です。

発売当初、オプジーボは推定患者人数は470人の希少ながんである「悪性黒色腫」の治療薬で、薬価は100mgで72万9849円という設定でした。

その後に、推定患者が人数5万人もいる切除不能な進行・再発の「非小細胞肺がん」にも適応されたものの薬価は据え置きといった状態のため、医療費の負担が押し上げられるといったことになりました。

 

2016年の市場規模は当初予測の10倍

2016年の市場規模は当初予測の10倍を超えており、なおかつその金額が1,000億円を超えているので緊急的に既存の再算定ルールを見直す必要があると厚生労働省が考えた上での提案です。

日本医師会副会長である中川俊男委員は「期中改定ありきで議論を進めるべきではない」と意見を述べ、変則的な薬価の引き下げには反対だという考えを主張しています。

製薬メーカー(塩野義製薬株式会社)サイドの不満

製薬メーカーサイドにも不満があるようで、塩野義製薬株式会社の常務執行役員である加茂谷佳明専門委員は、画期的な医薬品に高額な薬価が設定されるのは当然であり、オプジーボは日本の研究者やメーカーが20年の月日をかけて研究・開発をした医薬品であるのにも関わらず、あたかも悪者のように扱われているのは残念だ、とコメントしています。

それに対し支払い側の幸野委員は、当初は希少な疾患を持つ患者にのみ適用される薬だったため薬価を高額な設定にしたが、対象患者の拡大で研究や開発にかかったコストは相当なスピードで高まっているはずであるため今回の薬価引き下げの提案をしたのであり、決して悪者のように扱っているのではない、と今回の提案に対する理解を求めました。

 

緊急的な薬価の引き下げ10月に考えを提案

厚生労働省は、9月にも製薬メーカーの意見を聴取し今回出された意見を踏まえた上で、緊急的な薬価の引き下げを行うかどうかの議論をし、10月に考えを提示するとしています。

ただし薬価の見直しが行われたとしても、医療現場の混乱などを避けなければいけないため、実際に薬価が引き下げられるのは早くても来年の4月以降となる見込みです。

まとめ

緊急的な高額薬価に対する価格改定について支払い側と診療側・メーカー双方の意見が対立していますが、その他の薬価ルールへの疑問も浮上しています。例えば、新薬の原価計算方式は1982年の「新医薬品の薬価算定に関する懇談会報告書」で示されたままのため、不透明な部分が多く改正が必要なのではないか、などです。

人々は、製薬メーカーが薬を開発してくれなければ困りますし、だからといって医療費が押し上げられるため国民の負担を多くされては困ってしまいます。薬を必要としている患者のために、適正なルールの上薬価を決めることと、もし何か問題が起きた場合臨機応変に対応できる制度を作ってほしいと思います。

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