退職後に必要な健康保険の手続きについて

退職後に必要な健康保険の手続きについて

会社の健康保険に加入している従業員は、健康保険料の一部を会社に負担してもらっています。しかし、退職するとなれば会社は退職者の健康保険料を負担する義務はなくなり、退職日翌日から今まで使用してきた健康保険証は使用不可となります。

日本では国民全員が健康保険に加入する義務があるため、会社に保険証を返却してそのまま何の健康保険にも入らない、といった選択肢はなく、以下いずれかの健康保険に加入しなければなりません。

  • 転職先の健康保険
  • 任意継続健康保険
  • 国民健康保険
  • 家族の健康保険(被扶養者の場合のみ)

既に転職先が決まっている場合・被扶養者になる場合は会社が健康保険の手続きをしてくれるため、会社に任せておけば健康保険に加入することができるでしょう。

しかし、任意継続健康保険・国民健康保険のいずれかに加入する場合は自分自身で手続きをして健康保険に加入しなければなりません。

以下に、任意継続健康保険・国民健康保険の加入手続き方法や注意点などをご紹介します。

 

1.任意継続健康保険の手続き方法

任意継続健康保険の手続き

任意継続健康保険とは、退職した会社の健康保険に継続して加入することです。この選択をした場合、あなたは任意継続被保険者となります。

任意継続健康保険に加入するには、「退職日までに2ヶ月以上継続した健康保険の被保険者期間があること」・「退職日翌日から20日以内に任意継続健康保険の加入手続きをすること」が条件となります。

以下に、任意継続健康保険に加入する一連の流れを記載いたします。健康保険協会・組合により若干手続き方法が変わるため、正確な手続き方法は継続する健康保険協会・組合のウェブサイトなどをご確認ください。

 

(1):手元にある保険証を会社へ返却する

継続して健康保険に加入する場合でも、保険証番号などが変わるため今までの保険証は会社へ返却する必要があります。退職後は速やかに手元にある保険証を会社へ返却してください。

 

(2):「任意継続被保険者資格取得申出書」を提出する

任意継続健康保険に加入することを決めたら、継続加入する健康保険協会・組合が指定する「任意継続被保険者資格取得申出書」に必要事項を記入後、郵送やFAXで提出する必要があります。

ほとんどの場合、「任意継続被保険者資格取得申出書」は健康保険協会・組合のウェブサイトからダウンロードが可能です。見当たらない場合、電話にて「任意継続被保険者資格取得申出書」が必要な旨を担当者に伝えてください。

前述しましたが、「任意継続被保険者資格取得申出書」は必ず退職日翌日から20日以内に提出してください。

 

(3):保険料を納付する

申請が完了すると健康保険協会・組合から保険料納付書が届きます。納付期限が記載されているので、必ず期限までに納付してください。定められた期限までに納付しなければ任意継続被保険者資格を剥奪されます。

一般的に「任意継続被保険者資格取得申出書」を送付後に納付書が届きますが、健康保険協会・組合によっては「任意継続被保険者資格取得申出書」と「保険料」を同じタイミングで送る場合もあります。

 

(4):自宅に保険証が届く

保険料納付後、2週間程度で自宅に保険証が届きます。届きましたら、通常通り保険証を使用できます。

なお、申請後保険証が自宅に届くまでの期間に病院に掛かりたい場合は、病院の窓口で任意継続健康保険手続き中のため現在手元に保険証がないことを伝えてください。

一旦病院で全額自己負担の医療費を支払う必要がありますが、後日健康保険協会・組合に請求することができます。

 

任意継続健康保険の注意点!

任意継続健康保険に加入する場合、以下項目どれか1つでも該当すると、資格が喪失されてしまうので注意してください。

  • 任意継続健康保険に加入した日から2年間経った場合
  • 加入者が新たな就職先などで健康保険に加入した場合
  • 保険料を納付期限までに支払わなかった場合
  • 加入者が後期高齢者医療制度の資格を取得した場合
  • 加入者が亡くなった場合

保険料を納付期限までに支払わなかった場合、1日でも支払いが遅れると強制喪失となります。

 

2.国民健康保険の手続き方法

国民健康保険の手続き

国民健康保険とは、他の保険制度に属さない全ての人が加入できる日本の社会保障制度です。福利厚生の整った会社に正社員または一定時間以上勤めている人は、会社の健康保険に加入しているため国民健康保険に加入することはできません。

国民健康保険に加入している人は主に、無職・個人事業主などが多いです。会社を退職後、国民健康保険に加入する場合以下の手続きが必要です。

国民健康保険の運営は各市区町村が行っており、若干手続き方法が変わるため、正確な手続き方法は自身が住んでいる地域の区(市)役所のウェブサイトなどをご確認ください。

 

(1):手元にある保険証を会社へ返却する

任意継続健康保険と同様、国民健康保険に加入する場合も退職後は速やかに手元にある保険証を会社へ返却してください。

 

(2):お住まいの市区町村へ足を運ぶ

国民健康保険に加入する場合、退職日から14日以内にお住まいの市区町村へ足を運び手続きをする必要があります。国民健康保険加入にあたり必要な書類は以下の通りです。

  • 健康保険資格喪失証明書・退職証明書など
  • 印鑑
  • 本人確認書類(免許証・など)
  • マイナンバー
  • 国民健康保険証(同一世帯で国民健康保険加入者がいる場合)

市区町村により手続きに必要なものは異なりますので、足を運ぶ前に必要なものを確認してください。

必要書類を持参すると、窓口で国民健康保険についての説明や手続きを進めてくれます。

 

(3):保険証発行

市区町村により、当日保険証を発行してくれるところと後日自宅に保険証を郵送する場合があります。保険証を当日発行してくれなくても1週間程度で自宅に届くことが多いでしょう。

国民健康保険証が手元にない間に病院に掛かった際は、当日は全額自己負担で医療費を負担しなければいけませんが、後から申請を行うことで差額が返ってきます。安心して病院に行ってください。

 

(4):保険料納付

手続きが完了した翌月中旬頃に自宅に納税通知書と納付書が郵送されます。口座振替・コンビニなどでも保険料を納付することができます。

保険料を滞納すれば延滞金がかかる他、保険証が使用できなくなる(100%自己負担で医療費を払わなければならない)・財産の差し押さえを受ける可能性があります。必ず納付期限までに保険料を支払いましょう。

 

3.任意継続健康保険と国民健康保険、どっちがお得?

健康保険の節約

任意継続健康保険に加入しても国民健康保険に加入しても保険の給付内容はほとんど同じです。しかし、保険料が異なるのをご存知でしょうか。

退職してから新たに加入する健康保険の選択を間違えてしまうと何万円も損をする可能性があります。

個人によって任意継続健康保険を選択したほうが保険料を節約できる場合と、国民健康保険を選択したほうが保険料を節約できる場合があります。自分はどちらの方が保険料を節約できるのか以下を参考に確認してください。

 

任意継続健康保険の方が保険料を節約できる場合が多い

任意継続健康保険の保険料は、退職前の給与(月給)を基に計算され、国民健康保険は前年の所得を基に計算されます。

どちらも収入が多ければ多いほど保険料は高くなりますが、それぞれ保険料の上限が定められている点が任意継続健康保険の方が安くなると言っている理由となります。以下金額を目安にしてください。

  • 任意継続健康保険:上限28,000円程度(月額)
  • 国民健康保険:上限55,000円程度(月額)

収入が多い人ほど上限が低く設定されている任意継続健康保険を選んだ方が保険料を節約することができます。

 

出産予定・療養中の人は要注意!

任意継続健康保険の場合、加入の保険協会・組合により「傷病手当金」・「出産手当金」が支給されない場合があります。支給には保険協会・組合が定めている条件を満たす必要があるため、これらの手当てを必要とすることが想定される人はしっかり確認したほうがよいでしょう。

 

無職期間が1年以上続く場合は国民健康保険の方がお得

任意継続健康保険の保険料は2年間変動することはありません。しかし、国民健康保険は前年の年収によって保険料が変動するため、1年目は国民健康保険の方が高くても2年目以降はかなり保険料が安くなる場合があります。

退職後任意継続健康保険と国民健康保険の保険料を比較した際に任意継続健康保険の方が安かったとしても、無職期間が1年経過した後は国民健康保険の方が安くなることが十分起こりえます。

故に、退職から1年以内に転職する予定の場合は任意継続健康保険、1年以上転職できない・するつもりがない場合は国民健康保険の方が保険料を節約できる可能性があります。

1年後、どれくらいの保険料を支払う必要があるかなどを予めお住まいの市町村に確認の上でどの保険に加入するか決めたほうがよいでしょう。

 

国民健康保険に加入する際は必ず市区町村へ保険料の確認を!

国民健康保険は市区町村ごとに運営を行っているため、保険料の計算方式が異なります。そのため、国民健康保険に加入する際は必ず自分の住んでいる役所に保険料を問い合わせましょう。

問い合わせをする際は、退職した会社から発行された源泉徴収票などのこれまでの収入が分かる資料があると正確な金額を算出してもらうことができます。

電話でも問い合わせ可能ですが担当者は直接収入の書類を見ていないため曖昧な回答をされる場合があります。そのため、直接足を運んだほうが正確な解答を得ることができるでしょう。

 

4.まとめ

福利厚生が整っている企業に正社員・あるいは一定時間以上の勤務をする場合、健康保険に加入することになります。

会社で加入する健康保険は会社とあなたの間に結ばれているものですので、退職をする際健康保険から脱退する必要があります。一体退職後どのような手続きをすれば良いのか分からない人のために今回健康保険についてご説明しました。

どの健康保険を選ぶかにより、健康保険料に差が出てくるため、退職時は慎重に自分の加入する健康保険を選んだほうが良いでしょう。

これまでは会社の総務があなたの社会保険を管理してくれていましたが、退職すれば会社は面倒を見てくれません。損をせずスムーズに手続きができるよう、退職後に必要な健康保険の手続きをしっかり把握しておきましょう。

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