退職後の雇用保険(失業保険)の手続きと注意点

退職後の雇用保険(失業保険)の手続きと注意点

雇用保険(失業保険)とは、労働者の生活を守るために作られた政府(厚生労働省)が定めた強制力をもつ保険制度です。会社に勤めていれば、毎月の給与から雇用保険料が天引きされているでしょう。

定年・会社の倒産・契約満了などの理由により失業した場合、雇用保険(失業保険)に入っていれば給付金を受け取ることができます

厚生労働省が運営しているため、雇用保険(失業保険)の手続きなどは全国各地に点在するハローワーク(公共職業安定所)で行わなければなりません。

受給できる雇用保険
一般被保険者 「基本手当(失業手当)」
「寄宿手当」
「傷病手当」
「技能習得手当」
高年齢継続被保険者 「高年齢求職者給付金」
短期雇用特例被保険者 「特例一時金」
日雇労働被保険者 「日雇労働求職者給付金」

 雇用保険の中でも、多くの人が利用する手当ては「失業保険」ではないでしょうか。このページでは、退職後に雇用保険(失業保険)を受け取る場合の手続き方法と注意点についてご説明いたします。

1.(1)退職する会社に離職票発行の申請を行い、離職票を受取る

書類の受け渡し

会社を退職する際、会社側から「離職票は必要か?」という問いがあります。雇用保険(失業保険)を受け取るには「離職票(雇用保険被保険者離職票-1.2)」と「離職証明書(雇用保険被保険者離職証明書)」が必須であるため、必ず申請を行ってください。

申請すれば、退職日から10日前後で離職票が主に郵送で届きます。

また、会社は退職者を雇用保険(失業保険)から脱退させるため、退職日翌日の10日以内にハローワークに「離職証明書(雇用保険被保険者離職証明書)」を提出してくれます。

退職者が離職票を受け取ることと、会社がハローワークに離職証明書を提出することが雇用保険(失業保険)を受け取る際の第1ステップとなります。

 

離職票発行についての注意点

退職者が「離職票はいらない」と意思表示した場合、会社はハローワークへの離職証明書の提出が不要となります。雇用保険(失業保険)を受け取る場合は必ず申請してください。

また会社側から離職票の発行について何も言われなければ、自分から申し入れることが必要です。

 

2.(2)ハローワークに求職の申し込みに行く

横断歩道を渡る男性

雇用保険(失業保険)を受け取るに必要な書類、「離職票」が手元にきたら、現在住んでいる住所を管轄しているハローワークに行き、「求職の申し込み」を行って離職票を提出してください。

受給条件を満たしていれば、ハローワークから受給資格の認定を受けることができ、「雇用保険(失業保険)受給資格者のしおり」を受け取ります。受給資格の認定を受けることが雇用保険(失業保険)を受け取る際の第2ステップです。

 

ハローワークの選び方

管轄しているハローワークとは、基本的に現在住んでいる住所で決定します。本籍地でなくても住民票の住所で構いません

何らかの事情で本籍地でもなく住民票の住所でもない場所に居住している場合は、公共料金の領収書などで申請可能な場合もありますので1度ハローワークに相談してください。

 

ハローワークに行く際の持ち物

求職の申込みに行く際は、以下が必要となります。

  • 離職票(雇用保険被保険者離職票-1.2)
  • 個人番号確認書類(マイナンバー・通知カードなど)
  • 身元確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • 証明写真2枚(最近の写真であり、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)
  • 印鑑(シャチハタ不可)
  • 預金通帳またはキャッシュカード(本人名義)

一部、指定できない金融機関があります。ハローワークに確認してください。

 

3.(3)雇用保険受給者初回説明会に参加する

講義会場

ハローワークから受給資格の認定を受ければ、「雇用保険受給者初回説明会」の日時が知らされます。雇用保険(失業保険)を貰うには、「雇用保険受給者初回説明会」への参加が義務付けられており避けることはできません。

説明会では、雇用保険(失業保険)の受給についての重要な事柄の説明が行われます。説明会に参加すれば、「雇用保険受給資格者証」・「失業認定申告書」をハローワークから貰うことができます。

また、その際、第1回目の失業認定日も知らせてくれます

 

雇用保険受給者初回説明会での持ち物

雇用保険受給者初回説明会に参加する際は、以下が必要です。

  • 印鑑(シャチハタ不可)
  • 筆記用具

印鑑は何かの書類に間違ったことを書いてしまった際に使用します。忘れずに持って行きましょう。

 

4.(4)積極的な求職活動を行う

面接会場

無事に失業認定されても安心してはいけません。雇用保険(失業保険)は「いつでも就職できる能力や意思があり、積極的に求職活動を行っているのにも関わらず、職に就けずにいる」離職者に対して支給される給付金です。

積極的な求職活動の定義は以下の通りです。

  • 求人への応募
  • ハローワークにて職業相談や紹介、講習やセミナーを受講
  • 許可・届出をしている民間機関にて職業相談や紹介、講習やセミナーを受講
  • 公的機関などで職業相談、講習やセミナーを受講
  • 就職するために国家資格・検定を受検

自宅で新聞・インターネット上での求人検索をしても、求職活動をしていると見なされません。あくまで、第三者からみて積極的な求職活動を行っていることが条件となります。

 

原則2回以上の求職活動の実績が必要

失業認定を受ける期間中に原則2回以上求職活動をしていなければ、雇用保険(失業保険)を受給することができません。

定められた求職活動の回数は離職理由により異なります

自己都合で退職した場合
・待機期間(3ヶ月)と直後の認定期間を合わせた期間…3回以上
・認定日~次回認定日の前日まで…2回以上
 会社都合で退職した場合
・初回説明会~初回認定日まで…1回以上
・認定日~次回認定日の前日まで…2回以上

受給を希望する全ての人が受講する「雇用保険受給者初回説明会」も求職活動の実績としてカウントされます。(1回)

よって、自己都合で退職した人の場合は、待機期間を含め初回の認定日までに「雇用保険受給者初回説明会+各自での求職活動2回」行うことで、1回目の雇用保険(失業保険)を受給することができます。

会社都合で退職した人の場合は、「雇用保険受給者初回説明会」のみで1回目の雇用保険(失業保険)を受給することができます。

 

ポイント!

原則上記の表に従って求職活動の実績を示さなければ失業認定されませんが、公共の職業訓練期間中や、面接した企業の採用合否通知を待っている間などは例外もあります。詳しくはハローワークに確認してください。

 

5.(5)雇用保険(失業保険)受給

給与計算

(1)~(4)を全てクリアした離職者には、失業認定から5営業日程度で予め指定した銀行口座に雇用保険(失業保険)が振り込まれます。年末年始など連休付近はその限りではありません。

この振り込みは、各人の所定給付日数を上限として「失業認定」→「受給」→「失業認定」……を繰りかえすことで振り込まれます。

 

所定給付日数の最大は330日!

所定給付日数は、年齢・被保険者であった期間・離職理由などで変わります。

詳しくは、ハローワーク公式ウェブサイト「基本手当の所定給付日数」にてご確認ください。

 

6.雇用保険(失業保険)を手続きする際の注意点

紙を持つ笑顔の女性

雇用保険(失業保険)は加入者全員に無条件で給付されるものではありません。退職後、失業保険を貰うには受給条件が定められています。

自己都合で退職した場合
正当な理由がある場合 ・離職日までの2年間に被保険者期間が1年以上
・待機期間(7日間)の後、3ヶ月継続して求職活動している
正当な理由がない場合 ・離職日までの1年間に被保険者期間が6ヶ月以上
・待機期間(7日間)を満了すること

 

会社都合で退職した場合
倒産・勧奨退職など
※懲戒解雇は含まない
・離職日までの1年間に被保険者期間が6ヶ月以上
・待機期間(7日間)を満了すること

 

予め合意されていた事情で退職した場合
定年退職・契約満了など ・離職日までの2年間に被保険者期間が1年以上
・待機期間(7日間)を満了すること

雇用保険(失業保険)を受給するためには、どんな場合でもハローワークに離職票提出と求職申し込みをした日から7日間は待機期間を満了する必要があります

自己都合で正当な理由がない場合は、待機期間7日間を経て、更に3ヶ月の受給制限がかかることを把握しておきましょう。

 

離職票の退職理由を確認すること

退職した会社から離職票が届いたら、必ず離職理由の欄をチェックしてください。会社都合であるのにも関わらず。退職理由の欄に「自己都合」と印字されている場合があります。

上記の通り、退職理由により雇用保険(失業保険)を受給できる条件が変わるため、本当の離職理由と違いがあれば退職した会社に離職票の訂正を求めましょう

もし、離職票の訂正を求めることが難しい場合、ハローワークで事情を説明すれば会社都合での退職である認定を受けることも可能です。

 

すぐに働くことが困難な離職者は認定されないこと

上述したとおり、雇用保険(失業保険)を受給できる離職者には条件が定められています。

なので、以下のような離職者は失業認定されません。

  • 病気や怪我で、すぐに働く事が困難な離職者
  • 退職後、しばらく休養しようと思っている離職者
  • 妊娠・出産・育児のため、すぐに働く事が困難な離職者
  • 結婚などで家事に専念しようと思っている離職者

このように、雇用保険(失業保険)を受給するには、就職する「意思」と「能力」が必要です。

 

雇用保険(失業保険)には受給有効期限があること

退職後、離職票を受け取ったらすぐにハローワークに行ってください。なぜなら、雇用保険(失業保険)には受給できる期限が定められているからです。

雇用保険(失業保険)は、離職日の翌日から1年以内に貰い終わらなければなりません。もしハローワークに申請に行くことが遅れ、受給有効期限を越えると、本来貰えるはずだった失業手当を受給することはできません。

特に、自己都合で退職した人は7日間の待機期間に加え、3ヶ月の給付制限期間があります。1年以内に貰い終わらなければ損をすることとなるでしょう。

 

7.まとめ

雇用保険は、離職者の生計を支える重要な保険制度です。新たな就職先が見つかっていないまま離職した人は、雇用保険を活用すると良いでしょう。

一見難しい手続きのように思えますが、退職する会社から離職票を発行してもらいハローワークへ行けば、ハローワークのスタッフが親切に申請方法~受給までの流れを教えてくれます

雇用保険(失業保険)を貰うにあたり注意してほしいことは、「絶対に不正受給はしないこと」です。虚偽の申告は不正受給とみなされ、厳しい処分がくだされます。

雇用保険(失業保険)は、国民が安定した生活を送れるようにと考え出された保険制度です。ルールを守って受給してください。

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